3-我も人間、彼も人間と思う

 もっとも、そうはいっても、現実はなかなか思うようにいかないことも事実です。勇気をもって前向きに取りくんでみようといっても、あがるときにはあがるのが人間です。そんなときは、どうしたらいいのでしょうか。
 あがるということについては、いろいろな要因があげられると思いますが、最も一般的なのは、その場の雰囲気に気圧されるということでしょう。社長や上役、重要な得意先等を前にしたときもそうですし、また、冠婚葬祭の式典に臨むときなどは、出席者が礼服に身を固め威儀を正していますから、偉くみえます。そんな場で話をするとなると、これは普通の人であれば、あがるなというほうが無理かもしれません。そんなときは、次のように考えたらいいでしょう。

 つまり、彼も人間、我も人間というきわめて当たり前のことを思い起こすのです。
 相手も自分と同じように、食べて寝て、排泄もすればオナラもする。いささか品のよくない想像かもしれませんが、どんな美人であろうと偉人であろうと賢才であろうと、しゃがむときにはしゃがむのです。基本的には、自分と何ら変わるところはありません。同じ人間なのです。こう思えば気分も楽になりますし、相手に対し親近感すら湧いてこようというものです。そんな気分になったら、ゆっくりと微笑んで、「本日は・・・・・・」とやればよいのです。

追田保著「人前でうまく話せる本 これであなたの話し方は見違えるようになる」P19

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